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カテゴリ:写真ビギナー向け

  • 出来上がりをイメージする
    [ 2007-08-24 15:52 ]
  • 上手い写真といい写真
    [ 2007-08-23 21:12 ]

出来上がりをイメージする

昨日に引き続き、写真のビギナー向けブログの第2段です。


私はカメラメーカーさんやカルチャーセンターなどで、撮影指導や講師などをやったことがないので(別にそうした仕事を避けているのではありません。単純に依頼がないだけです)直接聞いたわけではありませんが、指導や講師をしているカメラマンが言うには、アマチュアの受講生はすぐに答えを求めてくるとのこと。
撮影実習になると、

「絞りはいくつにすればいいですか?」「どこにピントを合わせるのでしょう?」「どれくらいの大きさに撮ればいいのですか?」

などとよく聞いてくるそうです。
なるほど、何となくその様子が目に浮かんできます。どうやら受講生さんたちは、「絞りはF8にしなさい」とか「ここにピントを合わせなさい」と断定的な答えを求めてくるようです。まるでそれ以外はいけないと決めつけるように。

ところが、写真の答えはひとつではありません。F5.6で撮ろうがF11で撮ろうが、それは撮影者の好みや表現によって変わってきますし、ピントについても同じこと。どんな写真を撮りたいかによって絞りやピント、構図などを決めていきます。

しかし受講生さんに「どんな写真にしたいのですか?」と問うと、「さぁ・・・」という返事。講師の先生が決めたことが絶対だと思い、自分では何も考えていないような印象です。つまり出来上がりのイメージを持っていないのです。そのまま自由に撮ってもらうと、おそらく

被写体を見つけた → とりあえず被写体をフレームの中に入れた → シャッター速度はカメラに任せて、適当に絞りを設定してみた→ こんな写真が撮れた

となるような気がします。ですが理想は、

被写体を見つけた → 出来上がりをイメージする → イメージに合うように構図や露出、ピントなどを決める → タイミングを計ってシャッターを切る

となりたいものです。

こうした「出来上がりをイメージする」のは写真だけではありません。例えばお料理ではどうでしょう?「肉野菜炒めを作る」とすると、まず出来上がった肉野菜炒めをイメージするのではないでしょうか。「見た目はこんな感じで、味はこんな感じ」と想像できるはずです。するとそれに近づけるためには、どんな材料をどれだけ入れて、どんな調味料を入れればいいのか、がわかってきます。写真も似たようなものです。

肉野菜炒めを作るのに、
「中華なべしか使ってはいけない」とか「オイスターソースは入れなくてはいけない」
という決まりはありませんね。フライパンでも作れますし、オイスターソースを入れなくてもできます。どう作るか、どんな味にするかは自由です。

ですが、イメージできないのに「イメージしなさい」と言うのは無理な話。もし私が講師だったら、ひとつの案を示すでしょう。それをベースに、絞りや構図、ピント位置などを変えて撮ってみなさいと言うと思います。

被写体を見つけたら、ピント、構図、露出など、思いついたことをすべて試してみましょう。もし絞りを開放にしたらどうなるか、右から狙ったらどうなるか、左から撮ったらどう見えるか、「もうアイデアが出ない」となるまで撮ってみる。一枚パチリと撮ってそれで終わり。どうも上手く撮れないな、と思っていたら、それは当然です。どんなプロでも、すべて一枚撮っただけで完璧な写真になるなんてあり得ません。
プロでもそうなのですから、ビギナーの方はとにかくたくさん撮って、経験を積むことが大事なのです。


写真は05年に鎌倉で出会ったワンちゃん。見かけた瞬間に、この構図をイメージしました。ちなみにデジタルカメラマガジン誌の仕事で、カメラマンの佐々木啓太さんに取材を受けている時、私が「まず出来上がりをイメージして、そこから逆算して撮ります」と言ったら、佐々木さんは「自分でモノクロ処理をしている人らしい言葉ですね」と言われたのが印象的でした。確かにそうかもしれません。ただし、それはモノクロに限らず、すべての撮影に応用できると思っています。
by fujiitomohiro | 2007-08-24 15:52 | 写真ビギナー向け

上手い写真といい写真

何となくですが、写真を始めたばかりのビギナーの方向けに、少しでも楽しく写真と親しむための参考になれば、と考え、不定期で写真について書くことにしました。


「この写真、上手いね」とか、「これ、いい写真だね」などという言葉をよく耳にします。「上手い写真」と「いい写真」は違うのでしょうか。それとも同じ意味でしょうか。

私は「上手い写真」は、技術的に上手な写真をイメージします。ピントや露出、構図だけでなく、シャッターを切るタイミングや光の使い方にも優れた写真です。それに対し、「いい写真」は記憶に残る写真だと思っています。決して技術的に優れていなくても、見た時の感動をそのまま捉えた写真です。もちろん、技術的に優れた「いい写真」もあり、それに越したことはありません。また「上手い写真」と「いい写真」に明確な境界線があるわけでもありません。かなり曖昧なものです。

プロは「上手い写真」を要求されることが多いです。当然と言えば当然ですね。ピントやブレ、露出は基本と言えます。その上で依頼主が満足できる、インパクトのある写真を撮らなくてはなりません。つまり「上手くていい写真」です。ただ中には、ピント以上にシャッターを切るタイミング(人物撮影なら表情や仕草など)を重視する人もいます。

しかしアマチュアの方は、誰からも写真の要求はありません。好きな被写体を好きなだけ、好きなように撮れます。しかも失敗しても誰からも怒られることはありませんし、誰にも迷惑はかけません。そこで特に初心者の方は、好きな被写体を好きなだけ撮ってみましょう。技術云々はとりあえず無視。まずは技術的に上手い写真ではなく、「いい写真」を狙いましょう。ただ難しく考える必要はありません。心のおもむくままにシャッターを切るだけ。カメラの設定はカメラ任せで構いません。楽しく写真を撮ることが大事です。「いい写真は」はまぐれでも全然OK。偶然でもいいのです。そして思ったような写真が撮れなかった時、どうして撮れなかったのか考えましょう。それが技術の向上に繋がっていきます。

私は「アマチュアだから下手」とは思っていません。プロは写真を撮って生活しているのですから、みんなそれなり以上の技術や表現力を持っています。ですがアマチュアの方は、ビギナーからベテランまで様々。初めてカメラを手にした人もいれば、写真作家と言えるほどの人もいます。一概にアマチュアがプロより下手とは言えません。
日本カメラ誌で、スポーツ写真の大家であり、現在は山岳を中心撮っている水谷章人さんを取材した時、水谷さんは、
「いやぁ、アマチュアの人たちはいい写真を撮るよ。自分が暮らす土地の風景を撮影するんだから、一番いい時を知っているんだよね。たまに来て撮影するプロではとても敵わないよ」
とおっしゃっていました。
ビギナーの方は、技術よりも、まずはシャッターをたくさん切って写真を撮りましょう。たくさん撮れば、何かが見えてくるはずです。


写真は2003年の東京。デジタル一眼レフを使い始めたばかりの頃に撮りました。まだ私はデジタルビギナーだったのです。
by fujiitomohiro | 2007-08-23 21:12 | 写真ビギナー向け
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