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大戦の傷跡(1)

第二次世界大戦で、大きな被害は受けなかったプラハ。
しかしドイツに隣接しているチェコは、大戦の面影も残しています。

プラハの旧市街地区。そのすぐ北側に、ユダヤ人地区があります。
そこはルイ・ヴィトンやエルメスなどの高級ブランドも多く並ぶ地区。
もともとは、その名の通り、ユダヤ人が住むことを許されたゲットーだったところです。

この地区には、あちこちにユダヤ教の祈りをする家や教会、「シナゴーグ」があります。
その中のひとつ、ピンカスシナゴーグには、内部の壁一面に、ナチス・ドイツに虐殺されたユダヤ人、約8万人の姓名や死亡場所、死亡年月日がびっしりと書き込まれています。
またスペインのアルハンブラ宮殿に似ていることから名付けられたスペインシナゴーグは、ユダヤ民族の歴史資料館になっています。
それらのシナゴーグを見ていると、大戦でユダヤ人が受けた苦痛を感じることができました。

さらに1942年にナチス・ドイツの役人、ハイドリッヒをチェコのレジスタンス運動家が殺害するという事件が発生しました。レジスタンス運動家たちは、新市街地区に建つ聖キリルと聖メトディウス教会(860年代にモラヴィア地方にキリスト教を伝えたギリシャ人、キリルとメトディウス兄弟の教会)の地下室に隠れていましたが、ナチスに見つかり全員殺害されました。
しかも事件があったリジツェ村でも、男性は全員処刑、女性と子供は収容所送りとなりました。

今、聖キリルと聖メトディウス教会の地下は、その事件の資料館になっています。
当時の写真と解説文の後、地下室の扉を開けてもらうと、レジスタンス運動家たちが隠れていて、ナチスに殺害された場所がそのまま残されています。
壁には無数の銃弾の跡。決して広くない部屋での銃撃戦では、あっという間に蜂の巣となったでしょう。

中世の街並みを残しつつ、大戦の記憶も忘れない。
実際にプラハを歩いてみて、そうした印象を持ちました。


1270年に建てられた、ヨーロッパ最古のシナゴーグ「旧新シナゴーグ」。第二次世界大戦でナチス・ドイツに占領されたプラハは、ユダヤ人狩りが行われ、戦後まで生き残ったユダヤ人はわずか2500人だったそうです。
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ユダヤ人墓地。15世紀から18世紀の墓が約1万2000も並んでいます。墓石にはヘブライ文字を見ることができます。ここは重々しい空気が漂っていました。
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聖キリルと聖メトディウス教会。この地下で、チェコのレジスタンス運動家たちは壮絶な最期を迎えました。
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by fujiitomohiro | 2007-02-14 22:35 | チェコ  Czech Republic
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フォトグラファー。カメラ専門誌の撮影や執筆、企業や店舗の撮影、セミナー講師等をしています。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。NHK文化センター講師。お仕事のご依頼はホームページ http://www.fujiitomohiro.com/に記載のメールアドレス、またはTwitterのDMからお願いいたします。


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