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2006年 05月 22日 ( 1 )

ズマリット

取材で銀座へ行ったついでに、とある中古カメラ店へズマリット50mmF1.5をオーバーホールに出してきた。
ズマリットはライカM3用に、たしか1997年頃に購入した。もう9年近くになるのか…。
ライカ(ライツ)の50mmと言えばズミクロンが定番だが、私はなぜかズマリットが欲しかった。
ズミクロンやズミルックスと比べて、値段が安かったせいもあるだろうが、独特の写りを味わってみたかったのが大きい。
それは絞り開放ではフレアが出てにじみ、絞るとキリッとシャープになる、という話だった。
絞り開放から安定しているズミクロンとは異なり扱いにくく、昔は「ボケ玉」とか言われて不人気だったらしい。

いくつかのお店で探し、なんとか状態のいいズマリットを見つけて購入した。
121万台のMマウント。どうやら1954年製のようだ。ということは、M3が発売されたばかりの頃のレンズだ。
当時の大口径レンズだろう。

早速試し撮りしてみると、その写りは絞り開放では想像以上にモヤモヤだった。ソフトフォーカスレンズのようだ。それでいてボケは決してきれいではない。
ところがF2.8以上に絞ると、同じレンズとは思えないほどシャープになる。不思議なレンズだ。
古いレンズのせいか、カラーで撮るとアンバーが強いのも面白い。
数値的なレンズ性能は低いかもしれない。しかし私はズマリットの写りが美しいと感じた。

M3にはこのズマリットがずっとメインだった。
2002年にはベルギーの撮影でもM3とズマリットの組み合わせを持って行った。
だが最近はヘリコイドのグリスが切れてしまったようだ。
今年のイタリアでズマリットを使おうと思ったのだが、このままではヘリコイドを削ってしまうと思って諦め、M4時代のズミクロンにした。
そしてようやくオーバーホールに出せたのである。

私はライツのレンズはM4時代が好きだと以前に書いたが、このズマリットだけは別格だ。
これからもM3にはズマリットがメインになるだろう。

仕上がりは来月12日くらいらしい。早く出来上がれば連絡が来るとのこと。
実は11日に使おうと思っていたのだが…間に合うかな。


2002年にベルギーへ行った時の撮影機材。ミノルタα-9、α-7をメインに、ライカM3とズマリット50mmF1.5も持っていった。ベルギー、ブリュッセルのホテルで撮影した。
ズマリット_c0030685_22533662.jpg


Galleryにも載せている作品。ライカM3とズマリット50mmF1.5で撮っている。夕暮れの銀座で出会った女性を、絞り開放でスナップした。独特のフレアで空気感のある作品になっている。ちなみにオリジナルは温黒調の印画紙にプリントしているため、これより黄色みが強い。また内田ユキオさんの著書「M型ライカの買い方・使い方」で私が紹介されているのだが、そこにこの作品を載せている。
ズマリット_c0030685_2305393.jpg

by fujiitomohiro | 2006-05-22 23:00 | ハードウェア Hardware
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フォトグラファー。カメラ専門誌の撮影や執筆、企業や店舗の撮影、セミナー講師等をしています。公益社団法人日本写真家協会(JPS)会員。NHK文化センター講師。お仕事のご依頼はホームページ http://www.fujiitomohiro.com/に記載のメールアドレス、またはTwitterのDMからお願いいたします。


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